みつばち農場からのお便り

山梨県上野原市にて農薬化学肥料を使わずに農業をしています。畑から生きるすばらしさをお届けします😊

自然循環型農業の魅力は、人を育てること

みつばち農場の農法は、

どういうものなのか??よく聞かれます。

化学農薬や化学肥料は使わずに、

植物性の肥料などを少量入れたり、

菌ちゃんエキスを散布したり、

落ち葉や炭や石や泥炭を入れたりしています。

昆布エキスも使いますし、必要であれば、

塩を入れることも。

めっちゃマニアックな農法です😆(笑)

ですので、自然循環型農業と言わせていただく事にします😊

どうぞよろしくお願いします。

 

今回は、なぜ農業をする事になったのか??

ちょっと長くなりますが、

その魅力をお話しさせてください(*^▽^*)

 

私は、国際協力の仕事がしたくて

大学に進学しました。

専門分野は、食糧問題と農村開発です。

 

とはいえ、大学で一番学んだことは、

20歳そこそこの若者に何ができるんだよ…😅ということでした(笑)

平和な国のぬるま湯で育った女子学生に貧困問題が解決できるのであれば、

世の中はあっという間に平和になっているのです😊

この事実を理解することは本当に大切です。

 

貧困の理由は、人が悪いのではなく、社会がそういうシステムになっているからです。

スーザン・ジョージ

「なぜ世界の半分が飢えるのか?」という本があります。

https://honto.jp/netstore/pd-book_00302426.html

こちらに詳しく書いてありますので、興味がある方は読んでみてください😊

 

そして問題を解決するプレイヤーは、村人であり、

よそ者は、サポートしかできません。

私の研究していた農村開発は、ボトムアップ型の農民主体の開発です。

参加型開発や内発的発展論といいます。

こちらも興味がある方は、参考文献を読んでみてください。

 

ロバート・チェンバース - 株式会社 明石書店

https://www.amazon.co.jp/内発的発展論-鶴見-和子/dp/4130501003

↓↓余談ですが、スリランカのサルボダヤ運動は、住民主体の農村開発で有名です。↓↓

www.huffingtonpost.jp

 

 

私は、その事実を認識した上で、村人たちがどうすれば、

幸せになれるのか??を

実際にタイの農村の現場で学ばせていただきました🙏

 

私が滞在した北タイの村 

メーター区フワイサイ村

ここの村は、タイの村でも、

住民が主体的になって、

農村開発がされている先進的な村でした。

一般的な村は、タイのNGOが入って、

住民が自発的に動けるようにサポートしています。

フワイサイ村の住民は、エンパワー(自立心)があります。

そのためNGOスタッフは、村から離れていました。(良い意味で)

もしも金銭的な支援が必要な場合は、

村人が申請書を作成して、

支援をお願いする形を取っていました。

モデルの村として外から学びに来る方も居たり、

外の農村に村人が話に行くこともしていました。

 

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村では、稲刈りばかりしていました😆

 

 

リーダーであり、キーパーソンの村長兼区長さんは、ほんとうに穏やかな方

村の集会でも、ニコニコしながらみんなの話を聞きます。

そして最後にちゃんとみなさんに、こう考えてみたら??こうしてみたら??と提案をします。

我がないんです😊

押し付けません。

村長は、人が考えて行動しなければ、

村が良くならない事をよく知っていました。

とはいえ、過去に、村にタバコ産業が入り、

タバコの農薬障害で苦しむ村人、

タバコ製造の過程で燃料の薪が必要なため、

山の木を大規模に伐採し、木がなくなり、

洪水が起きるという事件が勃発した際には、

住民10人ほどのグループを作り、

この問題に取り組みました。

(長くなるため、話は割愛させていただきます)

本当に素晴らしい方でした😌

 

 

また村人の中には、

伝統医者のおじいちゃんもいました。

お家に遊びに行くと、

木の皮や野草が干してあったり、

缶に詰めていたり。

おじいちゃんは、いつもガムを噛むように、

野草をくちゃくちゃ食べています😍

星読みもできますし、ハーブボールも作ります。

 

 

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山に行って共有林の場所を実際に教えてもらいました。

 

 

タバコの農薬被害に疑問を持ち、

無農薬の農業を始めた村人もいました。

ここのお父さんも、いつも穏やかな笑顔でした😊

そのお父さんをはじめ、

村には、農薬と化学肥料を使わない農業をする農民が徐々に増えていきました。

私が滞在した頃のメーター区には、有機農業をする農家が130世帯以上いました。

そして皆で協力して農業協力グループ(農協)を作って、

バナナチップスなどの加工品なども作っていました。

 

やはり、無農薬で野菜を栽培しているグループの人々は、

普通の村人よりも、自分軸がある人が多かったです。

村の約2割ほどの農民たちがオーガニック野菜を栽培していました。

(約20年前なので、今はきっともっといるかと思います🥦🌿🥕🥭🍌)

国際有機農業機構であるIFOMの認定も受けていました。

村の集会で話し合いがある時に、主体的な意見を言う人は、オーガニック農家さんが多かったです。

 

 

そんな村人たちの姿を見て、私は、オーガニック農業をすることの魅力を実感しました😊

 

 

民間稲作研究所の稲葉さんの本に

「農薬・化学肥料が普及する事により、農業は、簡単になり、誰でもできるものになりました。」

というような内容が書いてあります。

https://item.rakuten.co.jp/books-sanseido/ebm-72484400100101/?gclid=EAIaIQobChMItpTdwtb06AIVCKqWCh35ZQiGEAsYASABEgLMqPD_BwE&scid=af_sp_etc&sc2id=af_113_0_10001868

 

https://www.inasaku.org

[民間稲作研究所のHP]

 

 

そうなのです。

農薬や化学肥料を使う農業は、失敗しにくい農業です。

その代償に、農薬を使用する農家さんは、農薬障害を受けますが、

最近の農薬は、農家さんへの影響が減り、残留性が強くなり、

食べる人への影響が懸念されています。

 

 

対して、化学農薬や肥料を使わない農業は、感覚だったり、気候風土などの影響なのか、

失敗することも多々あります。

どんなにベテランな農家さんでも失敗します。

真剣な姿勢が試されるのです😊

 

稲葉さんのように、無農薬・無化学肥料栽培でも失敗しない方法を考えて、

広められている方々が、日本には、増えました。

でもやはり、失敗する事もあります。

失敗することは、悪いことではなく、

自然からのメッセージです。

そのメッセージを受け取れる為には、

頭も身体も五感も直感もフル稼働

そのような訓練が続いていき、

自然と調和した農業が可能になっていきます。 

 

自然は、ウソが在りません。

無情でもあります。

そして常に移り変わっていきます。

それなのに自然は、調和のバランスが絶妙です。

そのバランスを目指す農家は、植物の生育から大地の状態を読み取り、

植物が生命力を最大限に発揮できるようにサポートしていきます。

毎日このように、大地と戯れていれば、自然に主体的な人となっていきます😊

 

そして大地にも空気の中にも、微生物はたくさんいます。

大地に触れることで、微生物が自然に農家の身体にも入っています。

 

 

自然も豊かな循環

極まった農家さんは、循環の中で活かされて生きています。

農業って、やっぱり魅力的です(*^ω^*)

 

長々となってしまいました😅

最後まで読んでくださり、ありがとうございました😊